gender 男性
job パン職人
program パン屋さん
term 4週間
英語 初心者
ドイツ語 初心者

Q.ドイツ語は勉強されましたか?

A.日本では近くにドイツ語教室がなく、勉強方法はNHKのテレビとラジオのドイツ語講座でした。図書館でかたっぱしからドイツ語資料を借り、日常的に使われる、と思われる言葉を中心に勉強しましたが、付け焼刃はハラハラドキドキの精神状態の実践ではほとんど役に立ちませんでした。
ドイツには、和独辞書1冊と電子辞書(7ヶ国語対応)1台を持っていきました。どちらも単語くらいしか役に立ちませんが、単語だけでもかなり分かり合えると思います。

Q.帰国後のご予定は?

A.少しアルバイトをしながら‘08年春に自分のパン屋さんを開業するための物件探しや準備を進めています。
ドイツで教えていただいた数々のパンや、その後旅したイタリアやフランスで食べたパンなどを、日本のなじみあるパンとともに紹介できるパン屋を目指しています。
再びあのパン屋さんをを、今度は妻と共にたずねたいと思います。

Q.全体を通したご感想はいかがでしたか?

A.皆さんが、言葉では言い表せないくらい、辛抱強く、そして温かく、家族のように接してくれました。2ヵ月半の間、私はホームシックや寂しさをまったく感じなく、それが日本に残してきた家族に、むしろ申し訳なく思ったほどです。
ステイ先の町は、とても古い町並みが残されていて、それは名所旧跡にとどまらず、一般の家庭でも古い家を、修繕をしながら何百年も住み続けています。常に新しいものを追い求める習慣になれた私には驚きと感動を覚えました。
はじめはパン職人としての自分の技術向上、スキルアップに燃えていたのですが、次第に、「このパン屋さんの役に立ちたい!」それが毎日の課題でした。技術的にも、日本にまだ紹介されていない貴重なパンや製法を教わることができました。
言葉の分からない状況での毎日は緊張の連続ですが、日本語でサポートをしてもらえる人が同じドイツにいる。その心強さはとても安心です。そしていつも元気で明るく相談に乗っていただけました。本当に感謝しています。

Q.研修内容を教えてください!

A.ほとんど言葉が通じなく意思の疎通がはかれないスタートでしたが、製パン作業中は、ドイツ人スタッフ同士も、ほとんどが単語での指示で仕事をするため、毎日製パン用語を頭に叩き込みながら、1ヶ月ほどでかなり作業がしやすくなりました。
パンの生地は日本のものとは固さも大きさも違いとても体力を使います。体も大きいドイツの方のサイズにあった作業場も、日本人の中でも大きくないほうの私には体型的にどうにもならない部分はありました。また、日本のパン作りのように手先、指先の器用さを求められる場面がドイツでは少なく少々残念でした。
朝6時の開店早々の薄暗い町並みを次から次へと忙しく朝食のパンを求めてやってくるお客さんが多いのにも驚きます。お客さんとも、おはよう、ありがとうなどの短い挨拶ですが、交わしていると、とっても励みになるのです。
ドイツ人はきれい好きです。私は、日本で百貨店やスーパーマーケットのベーカリーショップの作業場も経験しているので厳しい衛生作業は慣れていますが、こちらのパン屋さんでも作業後のお掃除にはたくさんの時間を使います。毎日どこかの大掃除です。きれいな作業場はやはり気持ちが良いです。
朝の息抜き。庭での朝食の時間です。家族とではなくスタッフと食事をしますが10代20代のスタッフばかりで、和独辞書を片手に彼らの私生活も色々聞くことができました。田舎の町のせいか、素朴な青年が多かったです。言葉の壁で作業がままならない時でもいつも誰かが私を支えてくれていたので、本当に助かりました。

Q.滞在先はいかがでしたか?

A.パン屋さんの1階が店舗、パン工房、キッチン。2階がご家族の居住スペース。3階がゲスト用のスペース。(3階には3部屋あり、シャワー、トイレ、リビング)私は3階をお借りしました。
パン屋のシェフと奥様、そこに、ドイツ語のほとんどしゃべれない私ですから、夜は静かな時が多かったです。冷蔵庫の中には野菜も、ハムもチーズもジャムも入っていて、パン屋さんですのでパンやケーキは食べ放題。ビールもワインもいつも冷えていて、忙しい時時は勝手にやりなさいと言われていたので、気楽なひとりの夕食もたまには良いです。
週末には息子さんと娘さんが必ず帰って来て、また近所にお嫁に行った娘さん夫婦もたびたび訪れ、庭のテーブルでろうそくをともしながら夕食のひと時は日本で経験できない楽しい時間です。
夏のお祭りの時期には遠くにお嫁に行った娘さん家族、親戚の人などが集まり大家族になり、お祭り用の特別なパンも、懐かしい家族とわいわい近況などを語りながら作業をしていました。
町のお祭りシーズンとも重なり(夏はお祭り続き)、毎日のように食べ歩きでした。地元のおいしいドイツ料理を色々食べるチャンスに恵まれた楽しい時期でした。
最後の夜、シェフと奥さんと私の3人だけの静かな時間。奥さんが部屋に戻られた後に、シェフと二人になった私は、食べながら涙が止まらなくなってしまい、鼻水交じりでズルズルズルズル!いつの間にかシェフもズルズルズルズル!言葉こそ交わしませんがそこには感謝や愛があり、心満たされるひと時でした。

▲このページのTOPへ